乳がん生活:患者力:患者力アップのヒント

〈がん〉と費用

〈がん〉の治療にかかる費用

〈がん〉と診断されて、気持ちも動転、他のことに意識がいかない方も多いと思います。私も診断が確定して2週間ほどで抗がん剤治療スタートという時間のないなか、費用のことまで考える余裕はありませんでした。

ですが、実際治療が始まると次のようなさまざまなことにお金がかかってきます。検査代、入院料、手術代、治療費(放射線、薬物療法)、薬代、通院・入院時の交通費、開発中の試験的な治療(先進治療など)などのほか、差額ベッド代、医療用ウィッグ、ウイッグに付随するアイテム、下着、家族の交通費・宿泊費、お見舞いのお返しなど。

治療のために仕事を辞めた方は収入源など、思いもしないことが起きることもあります。

▼国立がん研究センター がん情報サービス
https://ganjoho.jp/public/institution/backup/index.html

まずは公的保障や、勤務先の制度を調べよう

まずは、健康保険の高額療養費制度。一か月の医療費を抑える公的制度です。会社員や公務員であれば、勤め先の傷病手当金や健康保険組合から付加給付があることもあります。しかし、高額療養費制度を利用して、あとから払い戻されるとはいえ、一時的な支払いは大きな負担となるのも事実です。そこで限度額適用認定証を利用すれば、窓口でのお支払いは上限が決まっており、自己負担限度額までとなるので、私も助かりました。ご自分が加入している健康保険組合に、問い合わせしてみましょう。

また、確定申告の際には、医療費控除で税金の還付ができますので、領収書は保管しておきましょう。年間10万円はすぐ超えてしまう方も多いと思いますので、申告しましょう。

▼国税庁 医療費控除
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1120.htm

その上で民間のがん保険、医療保険を

私もだいぶ前にがん保険や医療保険に入っていたので、助かりました。ただ、その当時は「入院して治療」というのが通常の流れで、「通院治療が適用外だったために抗がん剤治療分を申告できなかった」というビックリがありました。最近の保険は〈がん〉と診断されたときの給付金が出るもの、通院治療でも該当するものなど、さまざまなタイプが出てきているようです。

サポーター

緒方佳美
緒方佳美
外資系企業数社を経て退社。
その後、乳がん発症。トリプルネガティブと診断され、術前抗がん剤治療、部分摘出手術、放射線治療を経験。家族にもがん体験者あり。治療中から、がんと仕事の両立支援や、がん体験者のための支援活動を考える。乳がん体験者コーディネーター(BEC)認定。
2018年10月、株式会社オフィスオガタ設立(人材紹介・コンサルティング業)。
多様性を認める社会形成への貢献を意識し、東北支援活動、地元の景観まちづくりの会での活動を通じて地域とのつながりも大事にしている。

プロフィール