自分らしく

〈バレエへの招待〉 (1)バレエは動くアート

人間はここまで美しく動ける

皆さんは、バレエの舞台をご覧になったことがありますか? ダンサーたちが長い時間と努力の末に獲得した技術と表現力を駆使して、作中の役柄を美しく演じてみせるのがバレエの舞台です。ですので、まず見ていただきたいのはダンサーたちの動きです。

女性ダンサーならば、しなやかさと凛々しさを兼ね備え、気品にあふれた踊り。そして普通の人が履いたならばまともに立つことすらできないトウ・シューズで、軽やかに回ったり飛んだりする華麗な動きに驚かされることでしょう。

男性ダンサーならば、優雅で気高くありながらも力強さを感じさせる踊り。凡人の運動神経ではとてもマネできない跳躍や回転は大きな見どころのひとつです。さらに女性も男性も、「優美さ」と「上品さ」が求められることはいうまでもありません。

バレエの舞台に接すると、「人間という生き物は、ここまで美しく動くことができるのだ」ということを強く感じさせてくれます。

ダンサーは細部にも手を抜かない

ダンサーたちはいったん舞台に上がれば、指1本の動きにさえ細心の注意を払います。これは、けっして大げさな言い方ではありません。彼女ら/彼らは、指1本の動きが役柄の内面を表現し得ることを知っているのです。指先にまで神経を行き届かせたダンサーたちの細部の動きにも注目してください。

女性ダンサーと男性ダンサーの動きの違い、そして彼女ら/彼らの動きの全体と細部、その両方を見れば、そこにはまさしく「動くアート」が存在することを実感できると思います。

サポーター

加集 大輔
加集 大輔
お笑いバレエ・ライター。
子どもの頃からの憧れだったクラシック・バレエを30代から習い始める。この経験をもとにバレエ誌に寄稿するようになり、その後、バレエ関連のライターとして活躍中。

プロフィール