乳がん生活:患者力:頼れるプロ

「ウィッグの自然さ」について

私は、仕事で数千円〜何十万円もするウィッグ全てを扱ってきました。そのうえで一番大事なことをご紹介します。

「高価なウィッグが自然に見えやすい」というのは事実ですが、自然さはそこだけではないんです。むずかしいことを抜きにして、自然にウィッグを使うためにもっとも重要なのは…。

歳相応の毛量

これって本当に大事です。高校生〜40代前半位までは、割とどんなウィッグを使っても「様」になります。子どもと年配の方は、毛量が多いと不自然に見えてしまいます。お歳を召した方は、個人差はあるものの割と毛量が少ない方が多いですね。今の私(40歳中年男性)が高校の制服を着てウロチョロしていたら、違和感があることは誰でも容易に想像できると思います。これと同じことがウィッグでも言えるんですね。

似合わせの対策

もし、今お使いのウィッグがしっくりこないようであれば、毛量を減らせば大抵どうにかなります(ウィッグの値段は関係ありません)。毛量が多い場合、ウィッグを調整してくれるお店にお願いして、根元から梳いて毛量調整を行ってもらってみてください。この「根元から毛量を減らす」ということが重要で、中間~毛先の量をいくら減らしても重厚感は減りません。

なるべく歳相応の毛量までウィッグを調整するのが望ましいですね。それだけでかなり違うと思います。なお、この作業による仕上がりはウィッグの値段によって大きな差が生じることはありません。特に安いウィッグをお使いの方は、根元の毛量が多く植わっていることが多いので、いまいちしっくりきていない方は、ぜひ試してみてくださいね。

サポーター

中野純平
中野純平
美容室経営。
国内外の理美容室に従事した後、株式会社アートネイチャーに就職。ウィッグの知識を得て、2007年にウィッグや育毛をメインとした『ヘアメイクキオラ』をOPEN。抗がん剤治療の方や薄毛の方に向けて格安ウィッグからオーダーメイドウィッグを取り扱い、ご利用になる方のニーズに合わせたウィッグを提案。抗がん剤治療後の髪のお悩みなどにも対応。
趣味は、もっぱらアウトドアでスノーボード、カヤックフィッシング、キャンプなど。

プロフィール