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在宅勤務だから実践! 身体をほぐすストレッチ

新型コロナウィルスの影響で、在宅勤務されている方が多くなっていますね。職場との環境の違いから、適応するにはまだまだ時間がかかりそうです。オフィスの椅子と違って、自宅の椅子と机は仕事用につくられていないものがほとんど。そうなると、座るだけでも身体にはいつもと違う形で重力が働き、負担がかかってしまいます。

座って固まった身体をほぐすためにしてほしいこと

今回は、在宅中にやってほしい「ストレッチ」と「セルフマッサージ」をご紹介します。どちらも筋肉を緩めたり伸ばしたりすることで、血流を改善して身体を温める効果やストレスを解消してリラックスさせてくれる効果があります。コロナウイルス騒動の終息が見えない今、安全を担保する外出制限だけでなく、ご自身をいたわる「安心」のためにも身体に意識を向ける時間をつくってくださいね。

腿裏のストレッチ

ひとつめは、代表的な腿裏を伸ばすストレッチ。座っているとき座面として体重を支え、膝を曲げることで長い間収縮している腿の裏は、とても固くなりやすい部分です。また、移動距離が短くなって運動不足になると、使われなくなる筋肉の代表のひとつ。私の経験からだと、スポーツ選手が引退すると腿裏の筋肉から衰えてくるという印象があります。

腿の裏は複数のストレッチパターンがありますが、今回は座って伸ばすものを二つご紹介します。ストレッチの効果としては約20秒伸ばすと効果的ですが、短い時間でも行うと効果は出ますから、まずは1秒でも伸ばしてみてください。

▼膝裏をストレッチする
https://youtu.be/kR_9_l9EwXk”

ふくらはぎのストレッチ

二つめは、ふくらはぎのストレッチ。ふくらはぎは「第二の心臓」ともいわれ、歩くことや伸ばすことで筋肉を収縮させて足に溜まった血液や水分を心臓へ送り返してくれます。

こちらは段差を使ったパターンをご紹介していますので、家のなかの段差を見つけてやってみましょう!

▼ふくらはぎをストレッチする
https://youtu.be/u9EGD4PmpRo

骨盤前のセルフマッサージ

長時間の座り姿勢は腰だけでなく、おなか周りも固めてしまいます。身体の前側は後側に比べると伸ばしにくい構造になっていますので、ストレッチだけでなくセルフマッサージで緩めてください。まずは、座ったまま骨盤の内側に指を差し込んでいきます。その状態でお腹に空気を入れることを意識しながら、3回から5回深呼吸をしましょう。

▼骨盤前のセルフマッサージ
https://youtu.be/M9KyxMaQoZU

自宅に居て、動かないまま一日が終わってしまった…なんてことを予防するために、食事の前やトイレの後、アラームセットなどの方法で時間を決め、毎日のルーチンに組み込んでくださいね。まずは1日3回をめざしましょう!

サポーター

長尾 樹
長尾 樹
1984年9月17日生まれ。
スポーツトレーナーとしてさまざまな競技チームと鍼灸マッサージ院で経験を積み、2014年より広尾にコンディショニングルームをオープン。
乳癌を発症してからゴルフに復帰するまでのクライアントのコンディショニングを総合的にマネジメントした経験をもつ。
資格:鍼灸師/あん摩マッサージ指圧師/JSPOアスレティックトレーナー

プロフィール