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すい臓がんチャリティ・ウオーク&ラン「パープルストライド東京2019」に参加して

2019年11月4日、特定非営利活動法人「パンキャンジャパン」(すい臓がん患者支援団体)が主催したすい臓がんチャリティ・ウオーク&ラン「パープルストライド東京2019」に参加してきました。

パープルリボンはすい臓がん

前日の雨がうそのように快晴となった朝9時半、日比谷公園噴水前広場に集合。当日一般の参加費3,500円を支払い、渡されたパープルのTシャツを早速着用。さらにその上からタスキを斜め掛けにします。「Know it」「Fight it」「End it」と3種類のスローガンから、私は「End it」をチョイスしました。

乳がんのピンクリボン運動は「早期発見のための定期健診推進運動」でおなじみですが、すい臓がんはパープルなのです。日比谷公園はパープルのTシャツを着た支援者、ボランティアの人たちで朝から熱気にあふれていました。

大切な友人をすい臓がんで見送ったことから

10時の開会式のあと、11時いよいよスタート。5キロのランコース、3.5キロのウオークコースが2コースのなかから、私は日比谷公園から東京駅、皇居のあたりを歩く3.5キロのウオークコースを選びました。天気もよく、ちょうどいい気候のなか、友人とおしゃべりしながら、あっという間の気持ちのいい小一時間でした。

今回、声をかけてくれた友人は『ら・し・く』でもコラムを書いてくれているライターですが、大切な友人を今年すい臓がんで見送ったつらい経験があり「こんなイベントがあるよ」と誘ってくれました。

すい臓がんのドラッグ・ラグ解消のために

日本では毎年、実に推計2万人以上がすい臓がんと告知されています。諸外国ではすい臓がんは減少傾向にありますが、日本では高齢化が進み増加傾向にあると言われています。そして、残念ながら5年相対生存率は男女共に8%以下と低い部位なのです。

「使える抗がん剤は増えてきた」とは言え、海外で登場している抗がん剤との間には時間差(ドラッグ・ラグ)があるのが実情です。このドラッグ・ラグ解消を求めて署名活動を行い、厚生労働省に働きかけて薬が承認されてきました。パンキャンジャパンは設立以後、患者団体として日本国内で署名活動を行い、早期承認を厚生労働省へ求めてきた団体です。

特定非営利活動法人パンキャンジャパン


部位は違えども、同じ病気の体験者としてこうしたイベントに参加することで、「患者さんや家族の気持ちに寄り添い、治療にほんの少しでも役立ってもらえたら」と願いながら歩いた時間でした。開会式の理事長の「すい臓がんを撲滅したい」というスピーチが頭に残っています。がん患者が部位の違いを乗り越え、患者活動を一緒にできたら、とも思いました。