自分らしく

そらみみ

そらみみ

今日も一日終わった…

夜中にドライヤーかけてると
ふと チャイムの音が
聞こえることがある

授業が終わりをつげ
さあ放課後だ の音

そらみみを楽しんで
昔 あふれるほど持っていた
義務のない
しばられない
ぜいたくだった
時間を想う

髪がかわき
スイッチをきると
しんとした夜に
ひきもどされて

大人の放課後は
ちょっと短い

「空耳」という言葉は響きがどこかかわいらしくて、にっこりしたくなります。実際にはない音や声が聞こえたように思うことですが、これを「幻聴」というと、少し病気のような響きになりますね。

私の場合、昼にドライヤーをしていると、ドアフォンや電話がなったような気がして、思わずドライヤーの手を止めることがあります。「電話が来たら聞こえないなあ」とか「荷物が届いたのに聞こえなかったら困るなあ」など、心配性なために聞こえてしまうのかと解釈しています。

ところで、某番組に「外国語の歌などを脳が勝手に聞き慣れた日本の言葉に変換してしまう」という人気のコーナーがあります。そう、『空耳アワー』です。これは「空耳」本来の意味とは違う使い方をしていますが、面白い発見を楽しむコーナーだと思います。耳から入ってくる刺激に反応して脳の記憶が意味を見いだして、ふと結びつけてしまうのでしょう。

すると、私の夜中の空耳も、その仕組みに似ているのかもしれません。夜中というのは昼間の緊張から解放されていますから、私の脳のどこかにある、過去のノスタルジックな思いが呼び起こされやすくなっている可能性もありますね。集中して耳を澄ませたりせず、なるべく心をボーッとさせて、また夜中に懐かしい空耳に出会えますように…。

サポーター

みやもと おとめ
みやもと おとめ
詩人。
本業は体育大学・舞踊学専攻教員。大学生たちがダンスを好きになり、さらに自信をもって子どもたちにダンスを教えられる指導者として育つことを願い、教育と研究に取り組む。

プロフィール