自分らしく

花火

花火

さっき
みずみずしい緑の葉の上で
スターマイン花火が
はじけていました

時間も方向も
変えて飛び出す
あの白い八重のアジサイは
花火になりたかったのかもしれません

アジサイは咲き始める前の小さな緑の粒々状態からもう、私たちを楽しませてくれます。あちこちに、この緑のかわいい集まりが出現すると、「いつ咲こうかな」「何色になろうかな」と、こそこそ相談している声が聞こえるようです。

そのうち、若々しく爽やかなグリーンの花の姿になり、その後、青く染まり始めれば「ああ、梅雨だなあ」と独り言を言いたくなります。花盛りになると、まるで「私をどうぞ」「私をどうぞ」と、みんながこちらにミニブーケを差し出してくれているように思えて雨の道も幸せです。

青系のアジサイのなかに時おり赤紫のおしゃれな色を見つけると、思わず近づいてしまいます。なかには、縁が小さくギザギザしていたりぼかしになっていたりするものもあり、さまざまな個性を見つけることができます。純白に大きく咲いていると、まるで花嫁さん。ジューンブライドと名付けて毎朝見ていたことがありますが、ある日ほんのりピンクに色づいてきたことに気づきました。結婚して新しい色を決めたのかもしれません。

アジサイは丸く外に向かって広がっていくところや、時に色を変えながら咲き続ける様子から、ミニブーケだけではなく花火になる素質もあるように思います。夏のはじめを祝うたくさんの花火たちだと思うと、道を歩くのがますます面白くなります。

今、一番気になっているガクアジサイは、その少し控えめな佇まいに惹かれています。なかでも、八重咲きで少しとんがって不規則にシュッシュッと花を飛ばしているガクアジサイを見つけられた日は、「スターマイン花火に出会えた運の良い日」ということにしています。

サポーター

みやもと おとめ
みやもと おとめ
詩人。
本業は体育大学・舞踊学専攻教員。大学生たちがダンスを好きになり、さらに自信をもって子どもたちにダンスを教えられる指導者として育つことを願い、教育と研究に取り組む。

プロフィール