自分らしく

いよいよアルゼンチンタンゴの聖地に(6)

タンゴに魅了される人々

「これでも、私はまだはまり具合が甘いのかもしれない。半年のつもりで来たのがもう10年経ちました」という日本人女性、「リタイアしたので移住した」というアメリカ人、ロンドンからこれもまた「タンゴのために移住した」という人。「タンゴの魔力にやられて君もそうなるよ」と予言されましたが、さてどうなることか? 移住するまでにはならないものの、毎年ブエノスアイレスで過ごすというのもいいかもしれません。

欧米からすると日本から行く半分の距離なので行きやすいのもあるかもしれないけど、それだけタンゴの魔力にやられている人が多いということでしょうか。ともかく聖地巡礼のごとく世界中から踊りに来ていて、そこでいろんな国の人と踊れたり交流することも楽しい。言葉が通じなくてもタンゴで会話ができるわけです。

悩みは万国共通、そしてタンゴが待っていてくれる

今回、同じ世代のアルゼンチン人女性と親しくなりました。アメリカに住んでいるけれど両親の具合が悪くなって実家に戻ってきているとのこと。親の悩み、これからの仕事や働き方の悩み、そんなことについて話していると、「ああ、どこの国でも同じだな」と感じました。そんな岐路にある彼女の日常に救いとなるタンゴ。若いころお母さまから「タンゴは待ってくれるからね」と言われたそうです。「タンゴが本当に必要になるときがくる、今がそうかな」と彼女は言っていました。

思い切って行ってよかった

急に決めた渡亜だったけれど、本当に行ってよかったと思います。新たな世界が地球の裏側に広がった感じ。「治安が悪いから」とか、「円安だから」とか、「遠いから」「仕事でも迷惑かけるから」などなど、行けない理由を探せばきりがありませんが、人生にはタイムリミットもあります。少しの勇気を出せば楽しさが広がります。夢リストを消し込む作業をスピートアップしなければ。

※本コラムの情報は、2024年9月時点のものです。

サポーター

Chicca
Chicca
マーケティングコンサル会社代表。
福岡県出身。高校時代に海外留学。大学卒業後、証券会社の海外勤務、内外化粧品会社マネジメント、事業開発、マーケティング、ラグジュアリーブランド、海外化粧品ブランド日本代表などを経て、現在に至る。
44歳のときに左乳がん発症。部分摘出、全摘手術の2度にわたる手術を経て、2年後に自家組織による再建に着手。2019年卒業。
趣味は、旅行、温泉、茶道、書道、着物、アルゼンチンタンゴ。

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