自分らしく
海峡を泳ぐひと

海峡を渡った思い出
イギリスとフランスの間には海峡が流れています。東側は北海につながるドーバー海峡で、大西洋に続く西端までの範囲がイギリス海峡です。ドーバー海峡の下には高速鉄道ユーロスターが走っています。かつてロンドンから乗車してパリまで行った経験があります。つい半年前には、ロンドンから飛行機でイギリス海峡を南方に越えて、フランス近くにあるチャネル諸島のひとつ、原産の牛が有名なジャージー島を訪れました。
海峡は、遠泳で横断する挑戦者の目標になっています。直線距離で30キロを超えるというドーバー海峡は有名ですが、そのコースを加えた「世界7大海峡」は遠泳横断の最難関で、なんとすべてを制覇する強者もいるそうです。このジャージ島に向かう途中、上空からイギリス海峡を見下ろすあたりで思い出した愛聴曲がありました。
海峡の横断を歌ったラブ・ソング
イギリスのロック・バンド、10CCの『チャネル・スイマー』(1975年)という曲です。題名は主にドーバー海峡横断の達成者のことを指す呼び名ですが、挑戦者への賛歌というわけではないのです。
歌詞は、「海峡を泳ぐなんて馬鹿げたことをするのは僕ぐらいなもの」と始まります。あらゆる泳ぎ方を駆使して、「君が寝てても起きてても僕は泳ぎ続ける」。海を泳ぎ渡る理由は、「君にたどり着くために」と歌われます。本当に遠泳しているのか、遠泳を恋のチャレンジに見立てたのかは分からないところですが、いずれにしても意味深なラブ・ソングです。過酷な点では、恋も遠泳も同じだというのが真意でしょうか。
私の場合は泳いだわけではありませんが、物理的には海峡を越えたことにはなるので、この曲に愛着を感じるのかもしれません。
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