自分らしく
6月のきらきら
6月のきらきら
いまさっき
通っていった
雨のおかげで
径も木々も
宝石をちりばめて
輝いている
見上げれば
積乱雲の力強さには
まだ及ばないけれど
白くもと黒くもが
ちぎれて流れ
あいまの空の形が
刻々と変わっていく
あの向こうに
今度の
夏がいる
髪の毛がまとまらなくなる、スカートの裾が濡れる、満員電車が蒸し暑い、泥がはねて靴下が汚れる…梅雨時には仕方ないことながら、雨に対しては文句ばかりです。でも、そんな湿っぽい日々をなんとなく楽しくする方法をいくつか考えてみました。
通販で撥水加工のロングスカートを見つけてクリックしました。届いてみたらちょっと若い人向けのようなデザインで着るのをためらっていましたが、大雨の朝に「傘で顔も隠れるしいいかな」と通勤に試してみました。結果、素晴らしい撥水力で、職場に着いたときもスカートは軽いままで驚きました。
同じ日、街で見かけたのは、内側に晴れた青空と雲が浮かぶ傘を差している人です。いつか私もそういう傘を見つけてさしてみたいとおもいます。軽めの雨靴も、明るい色を選んでみると気分をあげてくれます。
皆さんの手元にあるポストカードのなかから爽やかな色のものを見つけて、1枚机に飾るのもよいかもしれません。私が今デスクマットの下に入れてみたカードは、「風のレモン」というタイトルです(イラスト:内田新哉)。涼しげな色のリキュールの空き瓶のようなものに白や薄紫の花がさしてあり、そばに大きめのレモンがコロンと。向こう側に海と空が拡がっています。
昨日、美容室に行ってみたらサロン25周年記念イベントが開催されていて、店内が爽やかに生まれ変わっていました。緑のツタ飾りがあちこちにあったり、いつもかかっている洋楽の代わりに自然音が聞こえてきたりしています。いろいろな鳥の声がずっと続いていると思えば、カエルの声が聞こえたり、雨が降る音になったり、ヒグラシも鳴き出したりして、まるで森のなかで癒やされているようでした。何でも美大出身の新入社員さんがデザインしたとか。
美容室にヒントを得て、私も除湿系音楽を見つけてみました。Penguin Cafe Orchestraの古いアルバム『Music From The Penguin Cafe』。なかでも『The Sound Of Someone You Love Who’s Going Away And It Doesn’t Matter』という長い長いタイトルの曲は、心をどこまでも軽くしてくれます。訳すと「あなたの愛する人が去って行く音、でも大丈夫、気にしないで」みたいな感じでしょうか。
着る服の色、ルームフレグランスなど、6月仕様を選んでみると、自己満足の世界ではありますが、まだまだ楽しい気持ちで過ごすヒントが見つかりそうです。
サポーター
- 詩人。
本業は体育大学・ダンス学科教員。大学生たちがダンスを好きになり、さらに自信をもって子どもたちにダンスを教えられる指導者として育つことを願い、教育と研究に取り組む。
プロフィール