poem【詩】

マスク

マスクをすれば
街からかくれたつもり
つり革につかまると
夜の窓ガラスに映る真っ白な仮面

瞳だけが見えているけれど
悲しいのか怒っているのか
疲れているだけなのか
自分のことなのによくわからなくなる

私の隣にも 少し向こうにも
真っ白なマスク

仮面の下で
ついた ため息を隠し
ふとした ほほえみを隠し
退屈なあくびも そっと隠し

並んだ仮面たちは
電車のブレーキに少し傾いて
また戻り
少しずつ駅で降りていく