自分らしく
〈ペットの話〉 (1)ロロの想い出
物心つくころから、ずっとペットと暮らしてきました。父が大の犬好き、小鳥好きだったので、我が家にはいつも犬が少なくとも1匹、多いときは3匹、そして小鳥は常にたくさんいました。その影響か、私も動物好きです。
私の記憶のなかで一番古いペットは、「ロロ」という名前のコリーです。その前にもペットの犬はいたようですが、私の記憶にはありません。確か弟が生まれた直後、私が3歳半ぐらいのころに、うちに来た子犬です。遊び盛りで、飛びつかれてびっくりして、逃げる私を追いかけるのが楽しかったのでしょう。家の周りを2〜3週追いかけられながら走りました。それが初対面。だから、私はロロが嫌いでした。
犬は1年ほどで大人になります。大人になってからは、もう私を追いかけたりしませんでしたし、私にしっぽを振りながら頭を下げて敬意を表すしぐさをしてきましたが、第一印象が良くなかったので好きにはなれませんでした。今から思うと、とてもかわいく忠実な犬だったのに悪いことをしたと思います。
ロロが来たころ生まれたてだった双子の弟たちも、1年くらいでハイハイから四つ這い、つかまり立ちができるように成長していきました。四つ這いでうろうろする弟たちは、ちょうど子犬のような感じだったのか、ロロがいつも気にして、かわいがってくれていました。
当時はドッグフードよりも、魚とか肉などの食材の余りを母が調理したものを餌にして与えることが多かったのですが、これを弟たちがロロと一緒に頭を並べてペチャペチャ食べていたりしました。母がそれを見つけたときは、大ショックだったようです。オオカミに育てられた少年の話などを聞くと、私はその時の弟たちの姿を思い出してしまうのです。
その後に同居した動物たちの話も、連続でご紹介しますね。
サポーター
- 青年海外協力隊で、在フィリピンインドシナ難民センターに2年在勤。外資系ブランド日本法人での事業立上や再編など、さまざまなプロジェクトに携わり、2012年から2017年末までビクトリノックスジャパン株式会社代表取締役。2018 年、スイス機械式時計ブランドOrisの日本法人を立上げ。現在、オリスジャパン株式会社代表取締役、在日スイス商工会議所役員・日本プレイワーク協会理事、大学や自治体などでの講演や執筆なども手がける。
プロフィール
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