乳がん生活:患者力:患者力アップのヒント
新しい生活様式のもと「花のある治療生活」
花とともに治療生活に潤いを
治療生活では誰もが在宅時間が長く、体調が悪くて寝ているだけという日もあるでしょう。しかし、そんなときでも、花があれば心が癒されると思います。ただ昨今、病院では生花の持ち込みが禁止されているところも多いようです。私も、入院中は花を愛でる機会がありませんでした。
手術後、退院して少し体調も落ち着いてからは、「自宅に花がほしいな」と思うようになりました。自分で外出しなくても、バレエレッスンに行く娘に近所のお気に入りのお花屋さんへのおつかいを頼み、ミニブーケを1週間~10日に一度買ってきてもらいました。残念ながら、新型コロナの感染の影響が広がり、ある時期からお花屋さんではミニブーケを売り出さなくなり、いよいよ娘のバレエレッスンも休校、お花屋さんもクローズとなりました。
新しい生活様式のもとに「お花を楽しむ工夫」
ちょうど緊急事態宣言が発令される少し前に、お見舞いでプリザーブドフラワーのアレンジメントを送っていただきました。プリザーブドフラワーはオンラインで購入することができますし、水を変えたりする手間もなく長く鑑賞できますので、治療中にはぴったりだと思います。
お花屋さんがクローズしてしまって残念に思っていましたが、母が実家マンションのベランダに咲くバラやアジサイなどを切って持って来てくれたため、引き続き、ときどきは自宅で切花を楽しむことができました。最近では、「生花のサブスクリプション」が登場して手頃な値段で定期的に家のポストにお花が届くサービスもあるようなので、今後ぜひ利用してみたいです。
さて、「新しい生活様式」のなかで、私が治療中にお勧めしたいのは「写真のお花」を楽しむ方法です。抗がん剤投与で白血球が低く、コロナ感染を予防するために主治医から外出禁止令が出ている私は、ずっと自宅にこもり切りです。気をきかせた友人数名が、健康維持のための散歩の途中で見つけた花々の写真やお花の動画を私に送ってくれるようになりました。
おかげさまで、今年も家にいながらにして動画によるお花見もすることができました。オランダに住む友人は、チューリップで有名な「キューケンコフ公園」を紹介した、満開のチューリップの動画を送ってくれました。また、世田谷に咲く美しいアジサイ、横浜の山下公園の花々など、送っていただいた写真を携帯電話に保存して画像を待ち受け画面に設定すると、寝たきりのときでも携帯を見る度にお花を愛でることができて、とても癒されました。
周りに闘病中の友人がいらっしゃる方は、健康維持の散歩の折、また、お見舞い代わりに見つけたお花の写真を送ったら、きっと喜んでもらえることと思います。
サポーター
- 大手広告代理店を経て、外資系企業にてジュエリー他、富裕層向けマーケティング・ブランディング・PR職に従事。出産を機に退社後、ファッションECサイトを立ち上げ、運営のかたわらライターとして情報発信中。ひとり親として、小学生の娘を養育している。
2019年に乳がんの診断を受け、右胸全摘・抗がん剤治療・ホルモン治療中。乳がん治療中にライター・バイヤーの経験から探した「乳がん治療・抗がん剤治療中のお役立ちアイテム」について綴ったブログを執筆中。
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