自分らしく

音楽に欠かせないジャケット

レコードの魅力

音楽をデジタルで聴く時代になりました。それでも最近は、レコード盤の人気が復活しているそうです。

かつて私もレコードを数百枚も集めていました。CDが普及するにつれて手放したのですが、今になってすこし後悔しています。

30センチ四方のジャケットを壁に飾ったり、眺めているだけで楽しいコレクションでした。ジャケットのデザインだけでレコードを買い求めることもありました。

ジャケットも名盤の証

ジャズの世界では、音楽以上にジャケットで有名なレーベルがあります。とくに50年代から60年代に多くの名盤を残した「ブルーノート・レコード」です。

ブルーノートを創業(1939年)から率いたのは、ドイツから移民としてニューヨークにやってきた二人の青年でした。プロデューサーのアルフレッド・ライオンと写真家のフランシス・ウルフは幼なじみで、共に情熱を傾けて名門レーベルを築きました。

録音だけでなくジャケット制作にもこだわった革新的なレコード会社でした。演奏家や楽器の大胆なズームアップ、意表をつくアングル、女性のポートレートなど、斬新な手法でジャズのイメージを表現しました。

なかでも象徴的な一枚が、ピアノ奏者ソニー・クラークの『クール・ストラッティン』(1958年)です。演奏が素晴らしいのはもちろんですが、ハイヒールの接写が使われたジャケットが有名です。まるで映画の一場面のように、ストーリーの展開を思わせます。ちなみにジャズ・ファンのあいだではいつも、あの美脚の主について話題になるジャケットです。

音楽を聴けばジャケットが思い浮かび、ジャケットを見れば思い浮かぶ音楽があります。ジャケットも名盤レコードの証といえます。

デジタルで音楽を聴くことができても、欠かせないジャケットを鑑賞するにはレコードが勝りますね。

サポーター

a. ユージ
a. ユージ
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