自分らしく
〈首都圏枝毛線巡礼〉(4)西武鉄道豊島園線
豊島区をまったく走らない『豊島線』
『豊島線』は西武鉄道『池袋線』の枝毛線です。数ある西武鉄道の支線のなかで最も短く、『練馬』駅から『豊島園』駅の間のたった1駅、わずか1kmしかありません。
線名からも明らかなように、遊園地の『としまえん』への行楽客輸送のために計画され、昭和2年(1927年)10月に開通しました(当時は西武鉄道の前身の武蔵野鉄道)。残念なことに『としまえん』は2020年8月31日で94年間の歴史に幕を下ろしてしまい、現在は8両編成の長い電車がわずかなお客さんを乗せて所在なげに走っています。しかし『としまえん』は2023年に『ハリー・ポッター』の屋内型テーマパークとして再出発するそうですから、またこの電車が込み合う日がきっと来ることでしょう。
実は『豊島線』の電車は、1ミリも豊島区を走っていません。路線はすべて『練馬区』です。『豊島線』が開通したころ、このあたりは練馬区ではなく『豊島郡』と呼ばれていました。『としまえん』の前身である『豊島園』も、そこから名付けられたもので、行政区画が変更になっても名前は変えずに、そのまま引き継がれたようです。
道の両側にお寺が林立
豊島園駅から練馬駅に歩いて戻る途中、ちょっと不思議な小路を見つけましたよ。道の両側に11ものお寺が並び建つ、『田島山十一ヶ寺』(通称:練馬十一ヶ寺)です。現在は府中市にある誓願寺の塔頭(たっちゅう:寺の子院)が明治以降に独立したもので、関東大震災を機にこの地へまとまって移ってきたのだそうです。
お土産は、『共生ネットワーク ブルーベリー』で売っていたフレンチ・トーストです。このお店は、パン屋での仕事に携わりながら決められた期間内に就労に必要な力を養い、自立した社会生活を送れるようになることを目指す施設、とのことです。
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近年は自費出版原稿のリライト、編集を主に手がける。好きな言葉は「棚からぼたもち」。
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