自分らしく
想庵にて

長年の夢「庵」
子どもの頃、学校で習った『徒然草』や『方丈記』。作者が「庵」に住んでいたというのが、何やら興味深く、魅力を感じていました。
父亡き後、我が家の近くに小さな家を建て母が引っ越してきました。そして母も亡くなり、その家を庵に見立てることにしたのです。名付けて「想庵」(そうあん)。週に2日程ですが、ゆったり季節を感じる時間を手に入れることになりました。
2匹の猫と小さな庭
母は2匹の猫、ハナちゃんとミキちゃんと暮らしていました。双子の姉妹の黒猫で、両手足の先だけ白く靴下をはいているみたいです。母亡き後も、2匹は想庵でのびのび暮らしています。
モミジや紫陽花、椿、ムラサキシキブ…。小さな庭の木々たちが移り行く季節を教えてくれます。
「結ぶ」ということ
病を得、今までの詰め込み過ぎの生活を見直すのに、想庵はぴったり。静かな時間を満喫していますが、時折、気の合った友人が訪れます。そして、新たな人と人との結びつきもできてきました。
庵は「建てる」とか「作る」というのではなく、「結ぶ」というのだそうです。庵を結んだら、「人を結ぶ」につながってきたようで、何だか楽しくなってきました。
サポーター

- 元高等学校教諭。
現在は都内の病院のがん情報センターに勤務、がん患者サロンの運営に携わる。
一方、日本舞踊、江戸小唄をはじめ日本の伝統文化をこよなく愛する生活を送っている。
プロフィール
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