自分らしく
恋する岩手旅〜(1)花巻市編
先日、岩手県を旅しました。旅のテーマは、「心惹かれる場所を巡る」。初めに訪れたのは、宮沢賢治生誕の地として有名な岩手県花巻市でした。新花巻の駅を降りると、銀河鉄道をモチーフにしたモニュメントがお迎えしてくれます。
この地は、TVドラマ「偽装不倫」の舞台になっていて、物語の要となる場所としても有名。ドラマが好評なようで、放送終了後には聖地巡礼をするたくさんのファンが訪れるそうです。
花巻では、「イーハトーブ」という言葉をよく見かけます。これは宮沢賢治の造語で、彼の心のなかにある理想郷を示すそうです。地震や津波など、幾多の自然災害と向き合ってきた岩手を表す言葉として広く知られています。次世代に引き継がれていく言葉、「イーハトーブ」を知るために「宮澤賢治記念館」を訪れました。
銀河鉄道へようこそ
宮沢賢治の軌跡を展示するこの記念館では、彼の人生を感じ作品を実際に観ることができます。なかでも注目なのは、「銀河鉄道の夜」の生原稿。初めてこの本を読んだのは小学生のころで、そのときは物語の内容を充分に理解できませんでしたが、ページをめくると星々の煌めきや銀河を駆け巡る様子が伝わってきてワクワクしていたことを思い出します。私もジョバンニとカムパネルラのように、銀河鉄道に乗って「ほんとうのさいわい」を探しに行きたいと思ったものです。作者逝去で未完とされている作品なので、物語を通じて彼が伝えたかったこと、「ほんとうのさいわい」は後世の人々の憶測で表されています。
イーハトーブの銀河鉄道には乗れませんが、岩手には「SL銀河」という銀河鉄道をモチーフにした電車があります。この電車に乗って、花巻(内陸)~釜石(沿岸部)を旅すれば素晴らしい景色に出逢えそうです。
心に響く詩を声に出して読んでみよう
また、この記念館には「雨ニモマケズ/風ニモマケズ」から始まり、「サウイフモノニ/ワタシハナリタイ」で終わるものがあります。何があるのか気になる方は、ぜひ訪れてみてください。ヒントは、「達成感を得られること間違いなし」のあるものです。
近くの「宮沢賢治童話村」は、宮沢賢治の物語に迷い込み登場人物の一員になったような気持ちにさせてくれます。銀河ステーションを通過すると、そこは夢の世界なのかもしれません。
岩手の心に触れられたような、心ときめく旅のスタートとなりました。
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