乳がん生活:患者力:頼れるプロ
朝が弱いホントの理由
皆さん、よく眠れていますか? さて、今回のテーマは『朝が弱いホントの理由』です。朝起きられない理由として考えられるのは、こちらの三つです。
①単に寝不足
②睡眠が浅い
③体質。もともと朝が弱い。
一つめの対処法は、当然ですが、睡眠時間をとるように意識していただきたいと思います。
二つめの対処法は、私の前々回のコラム『寝ても寝ても疲れがとれない。その理由』が参考になるかと思います。そして、今回のコラムでは三つめについてお伝えしたいと思います。
たいていのヒトの体内時計は、24時間より長い
朝が弱いホントの理由。これは私たちの体のなかの体内時計と関係があります。実は私たちの体内時計の針が一周する時間は人それぞれ異なっており、ヒトの平均は24時間10〜20分です。たいていのヒトは24時間の地球のサイクルより体内時計が少し長いのです。私は初めて知ったとき、とってもびっくりしました。
体内時計が24時間より短い人は、「眠気を催す時間が早まり、早寝早起きの朝型」です。皆さんの周りに「いつも早起きで朝から元気。逆に夜は遅くまで起きていられない」って人はいませんか? そんな人はまさに朝型です。反対に体内時計が24時間より長い人は、「遅寝遅起きの夜型」です。夜型の人は「早い時刻に眠ろうとしても眠くならず、逆に早起きは苦手」です。
高いパフォーマンスを発揮しやすい時間帯も朝型か夜型で異なる
就寝時刻や起床時刻は自分の型に合わせるのが理想なのですが、どうやらこの型は300ほどの遺伝子の組み合わせによって大きく5つの型に分かれるようです。仕事やスポーツにおいて高いパフォーマンスを発揮しやすい時間帯も、この型によって異なります。たとえば、夜型は夜に集中力が高まりやすく、朝は体温が上がり始める時間が朝型に比べ遅いので、早起きをしても朝から脳と体をフル回転させるのは難しいようです。
こうした型の診断は、Web上で5分程度でできます。「朝型夜型質問紙」で検索してみてください。ちなみにメジャーリーガのダルビッシュ選手は夜型タイプだったようで、「以前から朝が苦手だった」とツイッターでつぶやいていました。
必要な睡眠時間、適切な時間帯は人それぞれ
さて、今回お伝えしたかったことは、「理想的な就寝時刻・起床時刻は皆一律ではない」ということです。体質的に「どうしても朝が苦手」という人もいれば、「夜は遅くまで起きていられない」という人もいるのです。人それぞれ必要な睡眠時間、適切な時間帯が違うのです。
「朝が弱いホントの理由」が「体質」であれば、無理して早起きをするよりも自分の体にとって過ごしやすいスケジュールをつくってみてはいかがでしょうか? ちなみに私の診断結果は、中間型のやや夜型という結果でした。私は昔から早起きが苦手です(笑)。
サポーター
- 1985年生まれ。睡眠プランナー。
製薬会社で医薬情報担当者として、医師や薬剤師に睡眠薬や抗うつ薬などの医療用医薬品の情報を提供。その後、独立し医療や介護の新規事業の立ち上げに伴う市場調査や販路拡大のコンサルタントとして活動。
さらにCPAP(睡眠時無呼吸症候群)療法士、睡眠コンサルタントの資格を取得し、睡眠プランナーとしても活動している。
東北の「果物、野菜、温泉、自然」の魅力にハマっている。
プロフィール
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