乳がん生活:患者力:頼れるプロ

ウィッグを快適に使う 〈シャンプー編〉

ウィッグの手入れで大事なのは洗い方

ウィッグのメンテナンスで大事なシャンプー。使用していると汗をかきますし、頭皮の脂もネットや毛材に付着します。そうすることで臭いが発生し、皮脂で人工皮膚の部分の酸化を促進してしまう恐れもあります。そこで大事になってくるのが、シャンプーなどのお手入れです。

通常、ウィッグを購入した場合はウィッグ専用シャンプーの購入も同時に勧められます。抗がん剤を服用することでウィッグが必要になっても、ほとんどの人がウィッグの知識をもっていません。そのため、勧められるがままに高級なシャンプーを購入している方も多いのではないでしょうか。

はっきり言い切ります。その高価なシャンプーは必要ありません。そもそもウィッグに使用される毛材は、長く使えるように人間の髪の毛より強く作られています。どんなシャンプーを使っても、その程度で痛むようなことはありません。それよりも大事なのは洗い方です。

ウィッグのシャンプーメンテナンス

普段ウィッグを洗うときは、ご自宅で使用されているシャンプーでかまいません。少し高価なシャンプーをおもちでも、もっと安いシャンプーでまったく問題はありません。洗っていても臭いや髪に脂が付着して取れないようなときは、中性洗剤をご利用ください。以下、洗い方を簡単に説明します。

①桶にぬるま湯を溜めてシャンプーか中性洗剤を入れて擦らずに、10分ほど漬け置き洗いをしてください
②しっかり濯いで、リンスして終了です。トリートメントも高価なので安いリンスでOKです

中性洗剤で洗うことで、臭いも汚れもすっきり簡単に取れます。汚れをしっかり取ることができれば、結果として長く綺麗にご使用いたくことが可能です。節約できることは節約して、浮いたお金で美味しい物でも食べに行く方がよっぽど「QOLの向上」につながると思います。ぜひ、今日からお試しください。

サポーター

中野純平
中野純平
美容室経営。
国内外の理美容室に従事した後、株式会社アートネイチャーに就職。ウィッグの知識を得て、2007年にウィッグや育毛をメインとした『ヘアメイクキオラ』をOPEN。抗がん剤治療の方や薄毛の方に向けて格安ウィッグからオーダーメイドウィッグを取り扱い、ご利用になる方のニーズに合わせたウィッグを提案。抗がん剤治療後の髪のお悩みなどにも対応。
趣味は、もっぱらアウトドアでスノーボード、カヤックフィッシング、キャンプなど。

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