自分らしく

グリーフケアは寄り添うこと

グリーフ(悲嘆)は人間にとって自然なこと

近年、さまざまなところで「グリーフケアの大切さ」について言われていると感じます。全世界ではやテロや災害、感染症などへの恐れと不安、個人的には愛する家族や知人との離別、大事な仕事やペットの喪失、卒業や引っ越しなど、自分にとって大切な何かを失うことによって起こる反応である深い悲しみや苦悩を意味するのが「グリーフ=悲嘆」です。

グリーフケアについて、一年ほど講座で学ぶ機会を得ました。グリーフは生きていれば誰もが日常生活で経験する自然な反応だということ、グリーフの現れ方やグリーフの強さは人によってさまざまであること、共有することで周りからの寄り添いやサポートが大切な助けとなることが多いと分かりました。

子どもたちへのグリーフケア活動

表現できずに我慢してしまったり、乱暴な行動に出てしまったりと、自分の悲しみと上手に向き合うことができない子どもたちこそ、グリーフケアが必要なのではと思っていたところ、特定非営利活動法人AIMSを知りました。こちらの団体は「〈がん〉でなくなるパパやママをもつ子どものためにできること」をテーマにグリーフケアプログラムを提供しています。

グリーフプロセスにある子どもたちにそれを治す(治療)助けは無用で、ただ愛情をもって見守ることが大切。周りの大人ができることは、自分の強さをもって無条件に彼らの喪失を受け入れ、支えることだという基本信念に共感しました。

私もファシリテーター研修を受け、新米ボランティアとしてプログラムに一度参加させてもらいました。小学生、小さいころから長く通っているという中学生、高校生まで、子どもたちにとって学校や家庭とは別の安心できる“第三の場所”になっているのだと思いました。皆で話をしたり遊んだりするなかで、子どもたちの言うことはありのままに受け止める、子どもたちの選択を尊重する、安心感を与えることが大切と教えられました。

何よりも、子どもたちは仲間と共に自分の体験を分かち合うことで「自分だけではない」と気づき、それにより悲しみや孤独感が和らぐのだと思います。そしてその悲嘆は特別視されないことが大切だということも学ぶべき点でした。自分のグリーフを見つめること、そして必要な人には寄り添う気持ちをもっていきたいと思います。

▼特定非営利団体AIMS
https://www.aims-japan.org

サポーター

Moca
Moca
外資系企業にて化粧品、健康食品のマーケティングに携わる。
趣味は温泉旅行、音楽鑑賞、ランニング。

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