手のしびれでものを落とす、パソコンのキーが打ちづらい

抗がん剤治療に使われていた薬の副作用で、しびれが手足、舌に出てきました。

手のしびれの場合、ものをつかむ力が心もとなく、しっかりと「つかむぞ」と意識しながらつかまないと、落下してしまうのです。文章を書くときも、手からペンがぽろっと落ちたり字が書きづらい。パソコンのキーを打つときも力が入りにくく、手の動きが鈍いためにスピードがやたら遅くなりました。打ち間違いも多かったため、メール作成や書類作成をするときはそれまでの時間の2倍はかかっていたと思います。衣服のボタンも留めにくく、細かい作業が難しくなりました。

足がしびれて、早く歩けない

足にしびれが出てきたときは、地に足が着いた実感がないため、歩行が不安定。階段の昇り降り、段差のある道などは特に注意が必要でした。階段は必ず、手すりをつかみながらゆっくり歩行歩いていました。2度ほど、外出先で転倒したここともあり、本当にゆっくり歩くようになりました。

むくみも出てきて、普段はいていた靴がきつく感じました。もちろんヒールのある靴は全くはけず、もっぱらゆるめのフラットシューズか、スニーカーを着用愛用。せっかちで、早歩きだったことが信じられないくらい、ゆっくり歩いていました。

途中で信号が変わると困るので、信号を渡るときは要注意。また、電車も走り乗っていたのに絶対走らず、次の電車を待つことに。移動時間も、20〜30分くらいは余裕をもって備えるようにしていました。

舌のしびれには歯磨き?
厄介だったのは、舌が常時しびれていたことです。「歯を磨くといい」と聞き、どうしても気になるときは実践歯磨きを。でもすぐにしびれが再開してしまい、炭酸水を飲んだりミント味の飴をなめたりして、何とか気を紛らわせていましたが、結構まいりました。

しびれに加え、味覚障害も。「濃い薄い」の味覚がわからなくなって、料理は目分量ができなくなり、調味料は計量するようにしていました。苦手になる食べ物もあり、私の場合はなぜかポテトサラダが食べられなくなりました。人によっては「ピザがダメだった」ということのも聞きました。舌のしびれ、手足のしびれはいまだに残っています。

なぜ、しびれるのか?

しびれは、末梢(まっしょう)神経障害のひとつで、がんの治療中に多くみられる症状だそうです。がんによる神経の圧迫やがんの治療に使われる薬の副作用などさまざまです。しびれが起こりやすい薬としてシスプラチン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ドセタキセル、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ボルテゾミブなどがあるそうです。ちなみに私の薬はドセタキセルでした。詳しくはこちらを参照ください。

●国立がん研究センター がん情報サービス
https://ganjoho.jp/public/support/condition/peripheral_neuropathy.html

サポーター

緒方佳美
緒方佳美
外資系企業数社を経て退社。
その後、乳がん発症。トリプルネガティブと診断され、術前抗がん剤治療、部分摘出手術、放射線治療を経験。家族にもがん体験者あり。治療中から、がんと仕事の両立支援や、がん体験者のための支援活動を考える。乳がん体験者コーディネーター(BEC)認定。
2018年10月、株式会社オフィスオガタ設立(人材紹介・コンサルティング業)。
多様性を認める社会形成への貢献を意識し、東北支援活動、地元の景観まちづくりの会での活動を通じて地域とのつながりも大事にしている。

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