自分らしく

大学祭といえば、東京藝術大学の藝祭!

「最期の秘境?」と言われてしまった大学の学園祭とは

毎年、残暑厳しい9月上旬の金曜日~日曜日、上野公園一帯が藝大生たちの熱気でさらに熱くなります。普段、部外者入構禁止になっている音楽学部校舎の入口が解放され、赤煉瓦の建物も見ることができます。建築好きの方には外せないスポットかもしれません。

銀杏の実が敷地内に落ち、少しだけ秋の気配が感じられる音楽部校舎では、常に洋楽や邦楽の演奏会が催されています。同時に道を挟んで反対側に位置する美術学部では、各専攻学部生や院生の作品が校舎の教室に展示されます。日本画、油画、インスタレーション、木工とさまざまです。そして、美術学部構内の中庭では、模擬店が趣向を凝らし飲食を提供。呼び込みの学生の声が妙に良かったりするのも一興です(聞いてみると、声楽専攻)。

上野公園から藝大キャンパスに続く道には、藝大生が作成したTシャツ、CD、陶磁器、アクセサリー、絵画など作品を販売する屋台がずらりと並びます。

見どころは、何といっても1年生が作成する御神輿パレード。
オリジナル法被も!

初日(令和元年は、9月6日・金曜日10:00am)には、美術学部と音楽学部の各科1年生が協力して作成した神輿がオリジナルの法被を纏った学生に担がれ、サンバ隊に引き連れられて上野公園へ向け構内を出発します。

上野公園では学長による「開口一番」を皮切りに、各神輿によるパフォーマンスを披露。神輿を取り巻く熱、音、色。希望に満ち、躍動感溢れるパフォーマンスは、観ている私たちに希望や勇気、そして言葉では表せない熱い感情をもたらしてくれます。神輿の完成度はもちろん、パフォーマンスにも目が離せません。

藝大の大学祭というと、「堅苦しい」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。それでも、お散歩がてらお出かけしてみてはいかがでしょうか? 素敵な出会いがあること、間違いなしです。

サポーター

田上ハル
田上ハル
東京都出身。
留学支援と日本語教育の両分野で活躍。留学分野では高校生の交換留学業界で25年以上、派遣と受け入れの業務を遂行。現在は、週4日、留学関係の仕事に従事。2017年に日本語教師資格を取得。日本語学校の他、地域のボランティアとしても日本語を教える。
1998年、父が膵臓癌で他界。趣味は仏像やJAZZの鑑賞、SMAP、美術館・博物館巡り。パワーの源は、美味しいお酒を飲むこと。

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